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schedule2022年5月27日
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環境問題に配慮する意識が年々高まっている昨今は、自動車の購入時にも「エコカー」を検討する方が増えてきています。
エコカーといえば「EV」と呼ばれる電気自動車などが注目を集めていますが、EV以外にもさまざまな種類が存在しますので、購入・買い替えをお考えの方はぜひ一度比較してみることをオススメします。

そこで今回は、エコカーの主な種類ごとにどのような特徴があるのかを解説します。

 

◇エコカーとは? ガソリン車との違い

エコカーとは? ガソリン車との違い
「エコカー」という言葉は聞いたことがあっても、具体的にどのような特徴があるのかは知らないという方もいらっしゃることでしょう。

通常、自動車には排気ガスの排出口であるマフラーが取り付けられており、マフラーからは主に二酸化炭素や窒素酸化物などをはじめとする成分が排出されます。
排出される二酸化炭素は地球温暖化などの原因に、窒素酸化物は呼吸器に影響があるといわれていますが、これらの排出がなく(もしくは少なく)さらに燃費もよい車の総称が「エコカー」です。
ガソリン車からエコカーにするだけでも、地球環境の改善にも役立っていますし、人体に及ぼす悪影響のリスク軽減にも貢献しています。

また、国はエコカーへの乗り換えを促すために、種類によっては「エコカー減税」という補助金制度を設けています。
車の購入には消費税がかかり、さらに自動車税が毎年かかりますが、エコカーを購入することで自動車税が減税されます。

さらに、国土交通省が定めている燃費と排出ガスの基準を満たしているエコカーにすることで、補助金も支給されます。
車の購入でエコカーを選択すれば、こういったメリットを享受することができます。

 

◇エコカーの種類①:EV(電気自動車)

EV(電気自動車)は「Electric Vehicle」の略称であり、充電したバッテリーだけでモーター駆動する車です。
エンジンではなくモーターを動力として走行し、ガソリンの代わりに電気で走るため二酸化炭素を排出しないことから、エコカーの中でも環境にやさしい自動車のトップクラスといわれています。
エンジンを稼動させる必要がないため、稼働時の音や振動が少なく、エンジン特有の発進直後の加速ラグがないことも特徴の一つです。

・ガソリン車に比べて燃費のコストが大幅に抑えられる

EVの場合は、ガソリン代のかわりに電気代がコストになりますが、同じ距離を走行した場合には電気代の方が大幅に費用を抑えられ、充電は自宅に設置した電気自動車専用の充電設備や公共の充電スタンドなどで行います。

自宅で充電を行う場合は、深夜料金が割安の電気料金プランなどを利用して深夜に充電すれば電気代を抑える工夫をすることもでき、さらに自然災害などで停電した際は、電気自動車を非常電源として活用することができるのもメリットの一つです。

ただし、電気自動車は充電切れには注意が必要です。
充電スタンドがまだ十分な数の設置が進んでいない地域も数多く存在しますので、長距離を走る前や初めての場所に行く際にはバッテリー残量と充電スタンドの位置などを確認し、エアコンなどによる電力消費にも気をつけましょう。

・EV充電設備を自宅に作るとさまざまなメリットも

EVを導入した場合、自宅に電気自動車専用の充電設備があればとても便利になるでしょう。自宅を出る前や帰宅後に充電しておくことができるので、バッテリーが少なくなってきたからといって慌てることもありません。
また、自宅に充電設備があると、公共の充電スタンドで充電の順番待ちをする必要がないのもメリットです。
一方で、充電設備の工事費用がかかる点はややデメリットかも知れませんが、約5万円から15万円ぐらいの間で収まりますし、自治体によっては補助金制度があるため、事前に調べておくと良いでしょう。

また、EVを購入したディーラーに工事を依頼した場合、全額補助サービスをしてくれるところもあるようです。

 

◇エコカーの種類②:HV(ハイブリッド自動車)

HV(ハイブリッド自動車)は、ガソリン車と電気自動車の両方の機能を兼ね備えた自動車のことを指します。
低速度の際は電気モーターで走行、高速度になった時にガソリンエンジンで走行するという、燃費をよくするために電気で動くモーターを補助的な役割で搭載しています。

そのためHVはガソリン代を抑え、排気ガスの量も減らして走行することができます。
ガソリンの消費が遅いと給油が必要な回数も少なくなるため、手間が減ることもメリットです。
また、ブレーキ時や高速走行時に充電することができるため、電気自動車のように充電スタンドを利用する必要はありません。

HVの本体価格は高い傾向にありますが、日常の走行距離が多い場合、年間トータルでみるとガソリン代が大幅に安く済むことが多いです。
発進から走行まで全てエンジンに頼らずモーターのアシストがあるので、エンジンにかかる負担が減って劣化もしづらく、エンジン音が静かです。

 

◇エコカーの種類③:PHV(プラグインハイブリッド自動車)

PHV(プラグインハイブリッド自動車)とは、「Plug-in Hybrid Vehicle」の略称で、EVと同じく外部から充電をして電気で走ることができる自動車です。
電気のみのEVとは違ってエンジンも搭載しているため、HVと同じようにガソリンで走ることも可能です。

HVとの違いは、エンジンとバッテリーの比重であり、バッテリーの容量が大きく、モードを切り替えて電気自動車として長く走れるという点です。

PHVの中でも細かく種類が分類されていて、エンジン駆動が主体でモーターがアシストするタイプや、エンジンとモーターを場面に応じて切り替えを行うタイプなどがあります。

ただ、いずれにしてもエンジンとモーターを効率よく使い分け、低燃費だという点は共通しています。
「外部電源から充電ができるHV」という表現も使われていて、車種名に「PHV」と付くモデルも発売されているため、認知度も高まってきています。
EVとHV両者の良いところ取りではありますが、HVよりもさらに車体価格が割高になります。

 

◇エコカーの種類④:FCV(燃料電池自動車)

FCV(燃料電池自動車)とは「Fuel Cell Vehicle」のことで、燃料電池を使用した自動車になります。
市販されているFCVは水素を燃料にしているものがほとんどです。(メタノール、エタノールを使うことができる車もあります。)

FCVの1番のポイントは、走行時に水蒸気のみが排出されるという点で、二酸化炭素を排出しないためEVと並び環境に優しい自動車とされています。
また、発電自体を自力で行うという点から「究極のエコカー」ともいわれています。

エンジンの代わりにモーターが搭載されていて、燃料電池が作る電気で走行するというだけなので、運転方法はガソリン車と同じです。
電気モーター音が小さいため、車内外がとても静かで加速性能が高く、運転方法は変わらないのにもかかわらず、ガソリン車と違ったドライブの感覚を味わうことができます。
ただし、国内での水素燃料の補給設備はEVの充電設備以上に整っておらず、補給方法や場所探しに苦労する可能性があります。

その一方で、乗用車以外にも路線バスでも運用が始まっていたり、FCVの技術でFCフォークリフトが開発されたりもしています。
倉庫や工場内での利用では排気ガスが出ないモーター式のフォークリフトの需要が高まっています。

 

◇エコカーの種類⑤:その他

その他には天然ガスを燃料としている自動車も存在しており、これもエコカーに含まれています。
なかでも圧縮天然ガスを利用している「CNG」という種類の車は、日本でも比較的普及しています。
また、天然ガスにも色々と種類があり、圧縮天然ガス以外にもLGNと呼ばれている液化天然ガスを使用している自動車や、ANGと呼ばれている吸着天然ガスを使用している自動車があります。

いずれもガソリン車と比較して二酸化炭素の排出量が軽減されるなどといったメリットはありますが、エネルギーの補給場所などに課題が残ります。

 

◇よく比較検討して自分らしいエコカーを選んでみよう!

よく比較検討して自分らしいエコカーを選んでみよう!
このようにエコカーとは言っても、さまざまな種類が存在していることがお分かりいただけたのではないでしょうか?
エコカーは日本ではまだまだ普及しているとまではいきませんが、減税の対象にもなり、環境に優しいという点から今後の需要は期待できそうです。

それぞれメリットやデメリットが存在していますので、果たして自分らしいエコカーはどのタイプになるのか、よく比較検討した上でベストなエコカーを選べると良いですね。