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schedule2021年8月17日電気の力で走行する電気自動車。以前から電気自動車の持つさまざまな可能性が注目を集めていましたが、2000年代に入ってようやく国産自動車メーカーから本格的な一般向け販売がスタートしました。
それまでは、電気を蓄えるバッテリーの性能が車に求められるパワーに追いつかなかったため、今一歩前進しない状態でしたが、バッテリーの性能向上によって電気自動車が本格的に世に出るようになったのです。
一般消費者向け電気自動車の日産「リーフ」や三菱自動車「i-MiEV(アイミーヴ)」が2010年に発売されたのを節目に、街を走る電気自動車の数は徐々に増えています。
一方、海外は日本以上に普及の勢いが凄まじく、ヨーロッパの2020年の新エネルギー車年間販売台数は133万台に到達し、中国でも136万台を優に超えました。
ヨーロッパと中国で電気自動車の普及率が急激に伸びている主な理由として挙げられるのが、電気自動車購入の補助金支給政策や充電インフラの充実です。
特に充電インフラは電気自動車購入後のカーライフの質を左右する重要なファクター。
ところが、日本では充電インフラの整備が十分とは言い難い状況であり、電気自動車のさらなる普及を妨げる要因になっているとの指摘があります。
目次
◇電気自動車のパワーの源・電気自動車充電設備とは?
CO2を排出せず、走行音も静か。そしてランニングコストも従来のガソリン車より低く抑えられる電気自動車は、環境や人に優しい未来型の乗り物として大きな可能性を秘めている車です。
航続距離(1回の充電で走行できる距離)が短い、販売価格が高額という課題はあるものの、長い目でみればメリットの方が多く、先進国を中心にガソリン車やディーゼル車から電気自動車への切り替えが進んでいます。
日本政府も2035年までに国内の新車販売をすべて電動車にするとの目標を発表。EU(欧州連合)は同じく2035年までに、ガソリン車の販売を中止する方針を打ち出しました。
もはや世界全体が「電動車化」へと突き進んでいる状況ですが、街を走る電気自動車の数を今以上に増やすのであれば、これに付随してもう一つ増やさなければならないものがあります。
それは、「電気自動車充電設備」です。
電気自動車充電設備とは?
「電気自動車充電設備」とは、電気自動車(EV)やプラグインハイブリッドカー(PHV)など、電気を動力源にして走行する車(電動車)に電気を供給する設備のことをいいます。
つまり、ガソリン車でいうガソリンスタンドに相当する設備のことですが、電気自動車が電気で走る以上、こうしたパワーの供給インフラは必ず必要になります。
現在、全国に1万8000箇所以上の充電スポットがありますが(クリーンエネルギー自動車AtoZホームページより)、まだまだ十分とは言えません。
電気自動車は自宅でも充電可能!ただし工事が必要
ガソリンと異なり、電気はほとんどの一般家庭に備わっている生活インフラ。
したがって、「だったら電気自動車の充電も自宅でできるのでは?」と考えるのが当然でしょう。
結論から言えば、電気自動車の充電は自宅で可能です。
ただし、パソコンやスマホのように、充電ケーブルを使ってそのままコンセントから充電することはできません。
一般家庭で電気自動車に充電するためには、専用の充電設備を設置する工事が必要なのです。
◇自宅に電気自動車充電設備を設置しなくても大丈夫?
充電設備を自宅に設置しなくても、自宅周辺の充電スポットで済ませれば問題なさそうに思えますが、充電スポットがある場所や時間帯によっては非常に混雑するところもあるため、長時間に渡って充電待ちをしなければならない可能性を考えると、自宅で充電できるようにしておくことは非常に重要なのです。
また、いつでも車を出せるようにするためには、やはり自宅の充電設備で準備万端の状態にしておくのが理想でしょう。
これから電気自動車を購入する方は、車本体と併せて自宅への充電設備設置を検討することをおすすめします。
◇電気自動車充電設備の種類
電気自動車充電設備には「普通充電器」と「急速充電器」の2つの種類があります。どちらを使用するかで充電時間に大きな差が出るため、充電スポットを探す際は充電器の種類の確認が必須です。
普通充電器
普通充電器は一般住宅(戸建て住宅)やビル、駐車場などに設置されることが多く、壁掛け型やコンセント型、ポール型などがあります。
200Vのコンセントを使用した場合、7時間の充電で約160km走行可能です。
急速充電器
急速充電器は普通充電器より速く充電できるタイプのもので、約160kmの走行距離なら30分で充電が完了します。
設置に適しているのは大型商業施設や道の駅、高速道路のサービスエリアなど、人が多く集まる場所。人の数に比例して車の数も多くなるため、充電待ちの状態が続かないよう、短時間で充電できることが望ましいからです。
◇充電設備設置にかかる費用
充電時間を考えれば急速充電器を使いたいところですが、非常に高額であるため一般住宅への設置は難しいのが現状です。
そうなると必然的に「普通充電器」を選択することになりますが、費用は一般的な壁掛け型やコンセント型の場合であれば工事費込みで5万円~15万円ほど。
普通充電器は確かに時間がかかりますが、夜間に充電する習慣を心がけておけば、それほど気にならないかもしれませんね。
一部の自治体では充電設備の購入補助金を支給
一部の自治体では、電気自動車の普及を促進することでCO2の削減を間接的にサポートする取り組みを実施しています。その一環が「充電設備の購入補助金の支給」です。
希望者自ら申請する必要がありますが、補助金制度を利用することで自宅に充電設備を設置する心理的・経済的ハードルが下がるのであれば、積極的に活用したいところです。
ただし、自治体によってはこの補助金制度がない場合もありますし、予算の規模によってすぐに締め切ってしまうこともあるため、希望者は自治体が発表する情報をこまめにチェックして、早めに申請するようにしましょう。
カーディーラーが補助してくれる場合も
電気自動車の新車を購入した際、カーディーラーが補助してくれる場合もあります。中には全額補助、つまり無料で設置してくれることもあるので、こうしたキャンペーンを実施している期間に車を購入するのも手です。
◇集合住宅への電気自動車充電設備の設置は難しい?
マンションやアパートなどの集合住宅の場合は、駐車場の構造やスペースの関係上、個人で充電設備を設置することが難しくなります。
したがって、もし集合住宅の駐車場や共有スペースなどに充電設備を設置したい場合は、お住まいの集合住宅の管理組合にその旨の要望を出し、承認されなければなりません。
この点、電気自動車を使用しない住人が多い場合は「設置のメリットがない」と判断されるため、承認を得ることは非常に難しくなります。
今後、電気自動車がもっと普及すれば状況は変わるかもしれませんが、現在電気自動車を所有する集合住宅住まいの方はしばらくの間、外部の充電スポットに頼らざるを得ないでしょう。
◇充電スポット探しならアプリや駐車場検索・予約サイトの活用を!
自宅に充電設備を設置する・しない、どちらにしても、電気自動車のオーナーにとって充電スポットを把握しておくことは大切なことです。
前述の通り、充電インフラの整備はまだまだ十分とは言えない状況ですが、幸い、充電スポットを検索する手段は発達しています。
スマホを活用した充電スポット検索アプリがその代表的な例で、「EVsmart」や「高速充電なび」「GoGoEV」などが有名です。
また、駐車場検索・予約サイトからも充電設備の有無が確認できる場合があるのをご存知でしょうか。
電気自動車で遠方におでかけする場合は「まさかの電欠」を避けるためにも、充電設備がある駐車場を検索・予約して、快適なドライブを心がけましょう。
駐車場検索・予約サイトなら、お得な料金で駐車しつつ、しっかり充電もできる駐車場が見つかりますよ!