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schedule2021年7月15日最近、国内外のビジネスシーンで「MaaS(読み方:マース)」と呼ばれる言葉が頻繁に聞かれるようになりましたが、このMaaSが何を意味し、私たちの生活や社会全体にどのような影響を与えるのかについて、まだご存知ない方も多いのではないでしょうか。
Maasが浸透すれば、移動手段の自由で効率的な活用によって、移動格差の解消や過疎地域の再建、観光の振興など新しい可能性が広がります。
そのため、国や各地方自治体、自動車メーカー、旅行会社など様々な方面から注目を集めており、今後の私たちの生活をドラマティックに変える力を持っていると言っても過言ではありません。
目次
◇各業界から熱視線! 最近よく耳にする「MaaS」とは?
最近、ビジネスシーンを中心に大きな注目を集めているMaaS(マース)。
「MaaS」とは、「Mobility as a Service(モビリティ・アズ・ア・サービス)」の略で、「交通手段にITC(情報通信技術)を適用して、より自由で効率的かつ便利な交通サービスにする」という概念のことをいいます。
具体的な例では目的地への経路検索が挙げられます。
旅行やレジャーの際、グーグル検索で現在地と目的地を検索すると、目的地までの経路やかかる費用、電車やバスの場合は時刻表まで教えてくれますが、このように一つの行動で複数の情報やサービスを利用できること、それがまさにMaaSなのです。
楽天やアマゾンには多種多様なサービスが一つのサイトに集約されているため、他のサイトを探し回る手間が省けます。これと同じことを交通サービスでも実現しようとしている、と考えるともっとわかりやすいかもしれません。
◇日本のMaaS事例とMaaSが持つ可能性
日本ですでに浸透しているMaaSには、ICカード1枚で異なる交通機関の運賃決済ができるパスモやスイカ、アプリ上の操作でタクシーを呼べる「GO」などがあり、どれも大変便利なサービスです。
しかし、未だサービスが断片的であり、人や車の移動に関する多くの行動や手段を統合した全国的なMaaSアプリは未だ登場していない状況です。
現在、国内の交通インフラ企業、カーメーカー、IT企業がそれぞれのMaaSサービスを計画中ですが、どの計画にも共通しているコンセプトは「人の自由な移動」。
人の移動を酸素や栄養を運ぶ「血液」と考えると、MaaSは交通サービスの発展によって血行を促進させて地域に活力・活気をもたらす効果を持つ、と言えるでしょう。
つまり、人の自由な移動は、地域の経済促進や街の復興への足掛かりとなる可能性を秘めている、ということです。
MaaSで過疎地が「住みたい街」に変わる!?
たとえば、過疎化が進む地域では電車やバスなどの路線が廃止され、高齢者の移動の足が不足してしまう状況がみられます。
しかし、MaaSによる「自動運転の配車サービス」があれば、自由に移動できるようになります。また、自動運転であれば運転手不足も解決できますし、人件費も抑えられます。
こうして「移動が苦にならない街」と認知されれば、移住希望者が増える可能性も見えてくるでしょう。交通の不便さは街の空洞化につながる大きな問題だからです。
今後のMaaSの成長・普及には、「自動運転の配車サービス」は不可欠な要素であるのです。
現在はまだ自動運転による配車は実現されていませんが、島根県太田市ではアプリ上でタクシーの手配と予約ができる定額タクシー「井田 いきいきタクシー」が実験的に導入されています。
MaaSで日本有数の観光地「伊豆」のさらなる観光振興をサポート
MaaSは多くの人出がある観光地での活用も期待されています。
温泉地・リゾート地として屈指の人気を誇る「伊豆」では、JR東日本と伊豆急行、東急の3社による協力のもと、交通サービスや観光施設の情報検索・予約・決済が専用アプリ「Izuko」上でできるサービスの実証実験を2019年に開始。
交通関連チケットはもちろん、観光施設のデジタルパスの販売も増え、MaaS施策に一定の成果があることがわかりました。
ハイテクで便利な交通網は、今後のまちづくりに大きな影響を及ぼすことになりそうですね。
◇日本はMaaS後進国? MaaSの浸透程度を示すMaaSレベルとは
交通機関を乗り換える度に精算を繰り返し、道に迷ってはガイドブックとにらめっこ。バスが来ないので停留所で待ちぼうけ……。
一昔はこのような光景がよく見られたもので、移動には苦労がつきものだとされていました。
この時代を知っている世代からすれば、MaaS化されている交通サービスは信じられないほど便利になったと思われるでしょう。
しかし、それでもまだ、日本はMaaS後進国であり、MaaSレベルでは5段階中「1~2」なのです。
MaaSレベルとは、MaaSがどれだけ浸透しているかを示すものであり、0~5のレベルがあります。
「0」は交通サービスの統合なし(一昔前と変わりなし)から始まり、「4」ではほとんどの交通サービスが一つに統合され、蓄積された人の移動に関するデータを各政策に活用し、更なる交通サービス・地域の発展を目指すレベルになります。
日本の交通サービスは現段階でも十分便利ですが、あと一歩のところで別のサービスを利用しなければならないことがあり、「全部まとめて処理できれば」と思う場面が多々出てきます。
たとえば、目的地までの経路を検索して時刻表や運賃までは確認できるものの、そこから予約や決済まではできなかった経験はないでしょうか。
この「もう一歩」は小さいように思えますが、ここをクリアすれば人の行動範囲が一気に広がるきっかけになりますし、ビジネスチャンスも広がるのです。
◇交通サービスのサブスクリプションも! フィンランドのMaaS事例
一方、海外ではヨーロッパを中心にMaaSによる交通サービスの統合化が急速に進んでいます。
その代表的な例が北欧・フィンランド。ここではすでに高度なMaaS化が実現しています。
具体的には、「Whim(ウィム)」という専用アプリで電車やバス、タクシー、シェアサイクルなどの交通サービスの検索・予約・決済が完了するシステムが構築されており、異なる交通手段を組み合わせて自由自在に、しかも手間をかけずに移動できるのです。
また、Whimはサブスクリプション(定額制)があるのも特徴で、月額料金を支払えば各交通手段が乗り放題に! 毎日電車やバス、タクシーなどをどれだけ使ってもいいのですから便利じゃないわけがありません。
そして、ここまで便利になると、自家用車を使う必要がなくなることに気付くのではないでしょうか。
Whimは自家用車がない方や、運転免許を持っていない方にとってはうれしいシステムですし、車利用が少なくなることで渋滞やCO2の削減にもつながります。
なお、実はフィンランドはMaaS誕生の地。公共交通機関の使い勝手が悪いため市民は車に依存している状態でしたが、ITCで各交通手段をつなぐことで車への依存から脱却を目指したことが、MaaS先進国への第一歩となったのです。
◇駐車場予約サイトを活用してMaaSをじっくり体験しよう!
今後ますますの進化・浸透が期待されるMaaSですが、国内の車におけるMaaS事例はまだまだ少ないのが現状です。
MaaSのなかでも自動運転技術によるオンデマンド配車サービスは特に注目を集めていますが、実用化はもう少し先でしょう。
しかし、前述の通り、私たちはMaaSのサービスを身近なところですでに利用しています。
既出のパスモやアプリでタクシーを呼べるサービス「GO」もそうですが、「駐車場予約サイト」もその一つ。一つの駐車場予約サイトから全国の駐車場情報が検索できる上、予約までできるのですから、十分MaaSの一種として機能しています。
今後は駐車場だけではなく、車を降りた後の移動手段の検索·予約·決済、駐車場周辺にある宿泊施設の予約までが1クリック、1タップ、1スワイプで可能になるかもしれません。
来たるMaaS時代を今、一足先に体験したい方はぜひ、以下で「駐車場予約サイト」を活用してみてくださいね。